白銀の女神 紅の王
答えは、出ている様なものだった。
最初は、特殊な能力をもつ女。
ウィルやデュークの様に、俺に物おじせずに正面から向かってくる珍しい女。
反逆者探しの他に、良い暇つぶしが出来た。
ただそれくらいにしか思っていなかった…
しかし―――――
逃げようと思えば、逃げる事が出来。
協力を使いたくないと思えば、使わないい事も出来た。
にもかかわらず、他人の為に力を使い続けるエレナに、苛立ちを感じた。
何故、他人の為にそこまで尽くすのか。
何故、そこまで純粋に人を信じる事ができるのか。
人には必ず裏がある―――
先々代の国王である父を、いとも簡単に裏切ったアイザックスの様に。
エレナを裏切ったジェスの様に。
しかし、エレナにはそれがなかった。
純粋で、真っ直ぐで、人を疑う事を知らない。
そんなエレナを見ていると、その純粋さを汚したくなった。