白銀の女神 紅の王
「まぁいい。エレナ、お前がここに連れてこられた理由は分かるか?」
「っ………!」
来た……
シルバが言おうとすることを察し、ビクッと肩を揺らす。
「分かりません……」
心の中まで見透かすような鋭い視線から逃れるように俯き答える。
しかし、無情にもその行為は無駄だった。
もうシルバは知っていたのだから―――
「お前のその能力。それを利用させてもらう」
「何のことですか?」
能力を秘めていることを当然のごとく言うシルバに、知らぬ顔をする。
「惚ける気か?」
切れ長の瞳を鋭くさせ、声低く問われる。
「惚けるも何もそんなの知りません」
シルバの鋭い視線に負けそうになるが、ここで引くわけにはいかない。