白銀の女神 紅の王
スッ…と距離を詰めれば、その書類の内容が明らかとなる。
反逆者、残存員、検挙……
端々に散らばったワードから、その書類が、反逆者に関わるものだと言う事が分かった。
フォレスト伯爵は捕まったのね。
そうでなければ、こんなにも配下が捕まっているわけがない。
それにしても…
反逆者たちは、あの泉にいた人達だけではなかった。
こんなにたくさん……
これをシルバ一人で?
そう思って、シルバの方へ視線を向ける。
俯くシルバの顔に滲む、疲労の色。
眉を寄せている姿は、とても疲れているように見えた。
仕事を後宮に持ち込んでまで、傍にいてくれているのは、恐らく、夜間はニーナがつけないため。
だけど、そうだとしても嬉しかった。
息遣いが聞こえてきそうな距離に、心臓がバクバクと音を立てながらも、体は引き寄せられるようにシルバに近付く。
近付く距離に比例するように、胸の高鳴りも大きくなる。
やっぱり…シルバの事が好き――
死の淵を彷徨っていた時には、諦めていたと言うのに…
本人を目の前にすると、欲が出てくる。