白銀の女神 紅の王
早く自分の存在に気付いて欲しいと言う想いと。
居た堪れない様な恥ずかしさで、あわあわと慌てる。
しかし、シルバの眠りは、覚醒へ向かったようで…
小さく唸った後に、目を開く―――
「ッ………」
あれほど視線を泳がせ、キョロキョロとしていた目は、シルバにピタリと固定された。
闇夜と同色でありながら、艶やかさをもった漆黒の髪―――
暗闇で煌めく紅の瞳―――
目が…離せない………
まるで吸い込まれるように、シルバから視線を外せない。
「チッ……眠っていたのか。」
苛立たし気に呟かれた言葉。
耳に届く、低いテノールの声に、ドキッと胸が高鳴った。
しかし、シルバは私に気付いている様子もなく、何度か目を瞬かせた後、目頭を強く抑える。
やっぱり、寝ずに仕事をしていたんだわ…
ギュッ…と自分の胸が締め付けられ、眉を寄せていたその時―――
クルッ――――
不意に部屋を見渡すシルバの視線が、こちらへ向いた。
「ッ………!」
目があった瞬間、大きく息を飲むシルバ。