白銀の女神 紅の王



「従わねば、どうなるか分かっただろう?」

シルバは面白そうにクツクツと笑う。

そして、ゆっくり言い聞かせるように言う。






「俺の為に力を使え」


まるで私の答えは聞いていないかのような言葉。



「力は使いたくありません…」


絞り出すように声を上げる。




力を使うこと…それは、過去の忌々しい記憶を蘇らせる。

抵抗など無駄だと分かっていたけれど、心からの想いをシルバに伝えた。



しかしこの冷酷無比な王に伝わるはずもなく―――



「従わなければどうなるか、分かったのではなかったのか?」

「けど……ッ」


力は使いたくない。

けどジェスが傷つくのは嫌だ……

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