白銀の女神 紅の王
長い廊下を歩き、エントランスへと降りる大きな階段を降り、地下への階段を降りる。
地下一階は、食物やお酒の貯蔵庫になっており、地下牢は更に下の階。
奥へ奥へと行く度に、気温は下がり、じめっとした空気に身震いした。
地下牢へ続く階段を、灯りをともしながら降りて行けば―――
やっと開けた場所にたどり着き、手持ちの灯りよりは幾分かマシな灯りがともされた部屋に入る。
すると―――――
「やっと来たか。」
「遅いですよ。」
淡い光の向こうから、溜息交じりの声が投げられた。
良く目を凝らして見てみると、手前から奥に向かって並ぶ牢の前にはウィルとデュークがいた。
「尋問は終わったのか?」
約束の時間があったのだろうか、ウィルとデュークの不満を一蹴りし、そう聞くシルバ。
少しは怒っても良い場面だが、この二人も慣れているのだろう、溜息をついたものの会話は続いた。
「今日収容された分までは終わりました。シルバとエレナさんが来ると聞いていたので、早く済ませようと思って。」
「手ごたえのない奴ばかりで、退屈だったぞ。」
尋問をしたと言うのに、爽やかな笑みを浮かべるウィル。
そして、尋問を退屈だと言わしめるデューク。
対するシルバも、ただ「そうか…」と答えただけ。
目の前でサラリと交わされる物騒な話を余所に…
「奴はどこにいる。」
シルバの固い声が、地下牢に響いた。