白銀の女神 紅の王
やっぱり……
その表情を見て確信した。
ジェスはやっぱり、私の知っているジェスなんだって。
「貴方は私の事を心配してくれたわ。」
ふわりと微笑む。
「心配?何を勘違いしているのか分からないが、俺はお前の事など心配していない。」
冷めた目で見据えられるけれど、もう怖くない。
「ううん。そんな事ない…貴方は私の事を心配してくれていた。フォレスト伯爵から床に叩きつけられた時も、私がシルバを庇って駆け出した時も…」
「ッ………!」
私の言葉に、小さく息を飲むジェス。
床にたたきつけられて、立たされた時に目のあったジェスは、スカイブルーの瞳が揺らいでいた。
あの時は、その想いを推し量る事は出来なかったけれど、私がシルバを庇った時は…
「ジェスにも矢を構えている人が見えていたんでしょう?だから心配して叫んでくれた。」
そう……あの時は、私を後ろから拘束したジェスも同じ方向を見ていた。
きっとシルバを狙う矢に気付いていたはず。
だから、私の名を呼んでくれたんでしょう?
ありがとう……