白銀の女神 紅の王
だって、ジェスはもう覚悟した様な表情をしているから…
私にだって、この時が来るのは分かっていたはず。
それが例え今日じゃなくとも、ジェスがこの地下牢に入れられている限り…
けれど、恐れていた事態はこうも早く訪れた。
私が恐れていた事、それは―――
「お前が来たと言う事は、俺の処分が決まったんだろ。」
ジェスは、私の向こう側…シルバに向かってそう言う。
その言葉に、ピクッと小さく体が跳ね、強張った。
そう……
いくら、私がジェスを信じようと、ジェスは牢獄の中。
地下牢に入れられていると言う事は、いずれ処分を下される日が来るのだ。
ジェスが処分を下されるのは理不尽だと思うのに…
「もう俺には悔いはない。どうとでもしろ。」
当の本人は満足げで、もうあきらめがついた様に言い放った。
その言葉に、ヒヤヒヤするのは私で……
オロオロと、ジェスとシルバを交互に見る。