白銀の女神 紅の王



結局のところ、処分を下すのはシルバ。

私には、ジェスを助ける事もできない…

反逆者の加担をしていたのだ。

それ相応の処分が下されるのは間違いないだろう。

けれど、ジェスが自分の意思で反乱分子になったわけではない。

それを分かって欲しかった。




「シルバ……」


縋る様な瞳で、シルバを見れば……

シルバはチッ…と悪態をついた後、壁に預けていた背を離す。

そして、冷ややかな紅の瞳がジェスを見据え、口を開く。



「お前にどんな事情があったとしても、お前がエレナを裏切ったことや、陰で裏金を集める手助けをしていたのは事実だ。」

「…………」


シルバの言葉に、ジェスは何の反論もせず、ただ黙って聞く。

やっぱり…そうよね……

謀らずとも、被害は出ているのは事実。

それが例えジェスの意思ではなくとも、被害を受けた側にはそんな事情など関係ない。





「ジェス・カーバー。」




ビクッ――――

シルバの声に、背筋が伸びる。

威厳のある凛とした声は、まさに国王。





今まさに、ジェスの処分が下されようとしていた。



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