白銀の女神 紅の王



「あ、あの…シルバ?」


突然の行動に、バクバクと心臓が暴れ出す。

触れられた手首から、一気に体温が上昇する様な感覚に眩暈さえしそうなほど…

顔が真っ赤になり、あたふたとしていると、窓の前に押しやられる。




そして――――


「あそこだ。」


シルバの指が窓越しに差した方向。




「あっ……」


そこには、手首に枷をされたフォレスト伯爵とロメオがいた。

馬車の前では、先程まで地下牢で一緒だったデュークもいる。

王直属の騎士団らしき者たちに囲まれながら、馬車への道をゆっくり歩くフォレスト伯爵とロメオ。

フォレストの表情は、悔しそうに顔を歪めている。

一方のロメオは、終始下を向いて歩いている。



今から馬車に乗って、アース王国を離れるのね…


そこで、ふと思う。





「フォレスト伯爵とロメオさんはどこの国へ送還されるんですか?」

「ギルティスだ。」


即答するシルバ。

ギルティスって、私が連れ去られようとした国のこと?



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