白銀の女神 紅の王



何の理由もなく、この王城に居座っているけれど…

能力を失った今の私にはその資格はない。




そんな私が、ここに残っている理由はあるの?

ここに連れてこられたのも、能力があったからこそ。

能力が必要とされたのは、フォレスト伯爵という反乱分子がいたからこそ。

けれど、それらはもうない…



何も持っていない私が居る意味は…?

シルバにとっての私の価値は…?



否、そんなものはとうにない……

それでも、傍にいたいと思うこの気持ちに素直な自分。

その証拠に、能力が消えた事を言えないでいるもの。

シルバに知られて、突き放されるのが怖い。

“要らない”と言われるのが怖い。


言おうと思えばいくらでもチャンスはあったのに…

それをしなかったのは、シルバの傍にいたかったから。



けれど、それももう限界だ。

こんなこと、いつまでも隠し通せるわけではない。




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