白銀の女神 紅の王



そして…



「ったく…お前は何故なにもない所でこけられるんだ。」


シルバは呆れながらも、体を起こしてくれた。




「ごめんなさい…」


ストンッ…と座りなおした絨毯の上でしゅんとなる。

本当に……何故なにもない所でこけられるのか。

自分で自分に呆れるほどなのだから、シルバはもっとだろう。

しかも、シルバにまた助けられて…




シルバに助けられるのは、一体これで何回目になるだろうか。

助けられる度に、嬉しい気持ちと、悲しい気持ちが入り混じる。



それは……―――



「怪我はないな。」


シルバは、そう言って私をフワリと抱き上げる。



「ッ……!あ…あの、シルバ?」

「何だ。」


戸惑いがちに口を開いても、何か問題があるのかとでも言いたげな返答が返って来る。



「自分で歩けるわ。」


こけたくらいで…

しかも、倒れたのは床でも、ふかふかの絨毯の上。

痛かったけど、運んでもらうほどではない。



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