白銀の女神 紅の王
こんなにも早く訪れた決着の時に戸惑っていれば…
「俺の気持ちが知りたいんだろう?今日は許す。」
何の悪びれもなくそう言ったシルバは、真っ直ぐとこちらを見据える。
その様子から、本気なのだと言う事が分かった。
シルバは私がまだ心を読めると思っている。
どうしよう……
ドクンッ…ドクンッ…と心臓が嫌な音を立てているのが分かる。
けれど、これは神様が私に与えてくれたチャンスなのかもしれない。
自分から言い出せる勇気もない私に対しての…
それに、もうこうなってしまえば逃げ場はない。
グッ…と覚悟を決めて、覚悟を決めて口を開く。
「読め…ません……ッ。」
言いきった途端、先程よりも早くなる鼓動。
シルバの目を見る事が出来ない…
どんな反応をされるのか、ビクビクしながら待っていれば…
「俺が良いと言っているんだ。」
どうやらシルバは、私が心を読む事を遠慮しているのだと思っているようだ。
違う…そうじゃないの……
貴方の心を読む事を躊躇っているんじゃない…
「読めないんです……」
顔を逸らしたまま、消えかかりそうな声でもう一度そう言う。