白銀の女神 紅の王
すると、さすがにおかしいと思ったのだろう。
シルバは暫しの沈黙の後―――
「どういう事だ?」
ビクッ――――
少し低くなった声に、肩を揺らす。
いよいよ、逃げられなくなった。
言うのよ…エレナ。
あと一言じゃない……
「エレナ。」
促す様なシルバの呼び声。
すぅ…と息を吸い込み、恐々と口を開いた――
「能力を…失ったんです…」
「何だと!?」
ズキッ――――
シルバの怒っている様にもとれる声に胸が痛む。
「いつからだ。」
一層低くなった声に、涙が溢れてきそう。
「イザベラさんが…来た時から…」
素直にそう答えれば、チッ…と悪態をつくシルバ。