白銀の女神 紅の王
ズキズキと刺すような胸の痛みだけがリアルに感じる。
妾でも侍女でもダメなら、他に何がある?
何か言わなきゃ…
何も言わなかったら、シルバとの関係が断たれてしまう。
焦る気持ちのままに口を開く。
「な、なら…」
「エレナ。」
制する様なシルバの声に、ビクッと震える。
もう、要らないって言われるのかな…
もう、王城から出て行けって…
けれど、そんな私の予想は外れた。
「安心しろ、ここから追い出しはしない。」
「えっ…?」
思いもよらぬシルバの言葉に、弾かれたように顔を上げる。
シルバは今なんて……?
自分の願望が引き起こした幻聴かと思っていたのに…
「俺の傍から離れる事は許さない。」
紅の瞳に囚われ、吸い込まれる。
「本当に傍にいていいんですか…?」
僅かに口を動かし、夢うつつでシルバに問いかける。