白銀の女神 紅の王
「エレナ、お前は今日からお前は俺の妾としてここで暮らしてもらう」
「シルバッ…それは…」
ウィルが焦ったようにシルバをたしなめるが……
「煩いぞウィル。もう決めたことだ」
うっとおしそうな視線を向け、ただそう答える。
「貴方と言う人は…」
ウィルもそれ以上言っても無駄だと思ったのか、諦めたように溜息をつく。
一方、私はシルバのある言葉が引っかかっていた。
「妾…?」
初めて聞いた言葉だった。
後宮もしかり、妾もしかり…
10年間、賭博場と言う牢獄に監禁されていたともいえる私にとっては、色々なものが“初めて”と感じる。
「妾も知らないのか?」
シルバは呆れた様子で問う。
知っていて当たり前なのだろうか…
少ししゅんとして、俯く。