白銀の女神 紅の王



「妾とは…「妾とは…そうですね、妻という意味です」

シルバが口を開こうとした時、ウィルが焦ったように割って入る。


少し睨む様な視線をシルバに向けながら…

そして私には優しく微笑み、丁寧に話す。


「この後宮は王であるシルバとお妃様のお部屋なんですよ?」

「妻……お妃様…ッ!?」

銀色の瞳をめいいっぱい開き驚く。



妾と言うのは奥さんになるということ?



愛し愛されているわけでもない二人が、夫婦になる意味が分からない。




「なぜ私が貴方の妻にならなければいけないのですか?」

「それが一番動きやすいからだ。俺の妾となれば、怪しまれずにどこへでも連れ歩けるからな」

シルバの言葉でやっと理解する。

反乱を企てている者たちは内部にいる。

いつ、どこでその者に出くわすか分からないからこそ、傍に置いておきたいのだろう。


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