白銀の女神 紅の王



グイッ―――――


「え……」


大きな手が私の腕を掴んだかと思ったら、次の瞬間には思いっきりその腕を引かれた。

そして、たどり着いたのはシルバの広い胸の中。

背中と腰に回る手に、思わず体が強張る。



ドクンッ…ドクン―――

心臓の音が五月蠅いくらいに耳に鳴り響く。




「やはりお前は何も分かっていない。」


抱きしめられた体を縫いとめる腕が強くなった。




「勝手に俺の気持ちを決めるな。」


耳元で囁く苦しそうな声が、キュッと胸を切なく締め付けた。

なんで、そんなに苦しそうなの…?

シルバが傷つく様なことは何もないでしょう?




「さっき言った事を違えるつもりはない。」

「ッ………!」


抱きしめられたままビクッと震える体。

けれど、それを抑えつける様にシルバの腕は離れない。

そればかりか、益々強くなっていく。




「俺はお前の事を愛している。どんな枷をつけてでも傍に置いておきたい程に。」


シルバの言葉が胸に突き刺さる。



「う「嘘ではない。」


否定の言葉も、シルバにかき消された。




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