白銀の女神 紅の王



けれど…そう上手くはいかないと思う。

その不安を口にする。



「けれど私を妻にすると貴方の立場が危うくなりますよ?」

「どういう意味だ?」

シルバはすかさず聞き返す。

ウィルも関心があるように聞き入る。



「見ての通り、私の容姿は皆と違っています。このような者を妻にすれば、貴方への不信感を募らせて、忠誠も薄らいでいってしまうかもしれない」

銀色の瞳に銀色の髪。

人の心が読める能力があることが知れずとも、好奇な目で見られる。

そして口々に言うだろう。


“相応しくない”と。



親すら見放した私を家臣が、国民が、認めるはずがない。

しかし、シルバから返ってきた言葉は意外なものだった。



「そんなことか」

「そんなことって……ッ……」

まるで関心のない言いようのシルバに声を荒げる。



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