白銀の女神 紅の王



「笑っている顔は初めてみた。」


シルバの言葉に、一瞬考える。

そうだったかしら……

目をパチパチと瞬かせ、記憶をたどっていると、ムスッとしたシルバの表情。




「デュークやウィルには笑いかける癖に、俺には怯えた表情ばかりしていたからな。」

「ごめんなさい……貴方の反応が怖くて。嫌われたくなかったから……」


すると、今度こそシルバは固まってしまった。



そして、つぎの瞬間――――


バフッ―――――

「きゃっ……」


シルバは重力に逆らうことなく、私の肩口へと降って来た。




「お前…どこでそんな事を覚えてきた。」

「………?」


ベッドに向かってそう言ったシルバの声はくぐもっていて聞き取りづらく。

何を意味しているのかも分からなかった。

はぁ……と深い溜息の後に、頭を抱えるシルバ。



「そんな顔、他の男に見せるなよ。」


どんな顔をしていたというのだろうか…

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