白銀の女神 紅の王
この王は知らないのだ。
私がこの銀色の髪を持ったことで、どれだけ周りの人々に疎外されたか。
この瞳を持ったことでどれだけの人の好奇な目に晒されたか。
そしてその度に思った。
命を救われた代償に孤独になるのならば、生まれてこなければよかった…と。
「貴方は分かっていない。私は女神なんかじゃない」
ふとウォルターやシルバが言っていた二つ名を思い出す。
人々から蔑まれてきた自分が、女神などとは、皮肉以外の何ものでもない。
「妻でなくとも、貴方の傍にいることは出来るはずです」
「そうですよ!他にも方法はあります。何もエレナさんを妾にしなくても…」
ウィルの助けも借りてそう言うも…
「もう決めたことだ」
シルバは不機嫌な顔をし、一言でつきかえす。
「家臣や国民からの忠誠心が得られなくなっても知りませんよ?」
“私は忠告しましたからね?”という瞳を向ける。