白銀の女神 紅の王




それは…と口ごもる。


「証拠はねぇけどよ…」

もごもごと悔しそうな表情の男たち。



「なら、問題ないな」

ウォルターはニッコリ笑って意気揚々と金を袋に詰める。



「け、けどよぉー」

有り金を全て賭けた男たちは袋に詰められる自分の金を目で追って尚も引きさがらない。



「しつこいぞ」

ギラリと射すような鋭い視線を男たちにやるウォルター。

その視線にビクッと怖気づく男たち。



そして諦めたように金から視線を外す。



「お前ばっか勝つなんて神様はひでぇぜ」

ちっと悪態をつき天を仰ぐ男。



「運だよ運。お前たちと違って、俺には女神様がついてるからな」

そう言ってウォルターが引きよせたのは全身ベールに包まれた女。




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