白銀の女神 紅の王
全てが白銀に包まれていて。
あんなに薄汚い場所で、腰まで伸びた銀色の髪は艶があり。
汚く濁った瞳しか持っていない者たちの中でも、銀色の瞳はダイヤモンドの様に輝きを失わない。
そして、その肌も銀色の髪と瞳に良く映える白。
長年外世界に出ていなかったためか、肌は染み一つなくきめ細かかった。
“欲しい”
激しい喉の渇きと共にそう強く渇望した。
もともと奪う気で行ったのに、そんなことを思うなど可笑しいのだろうが、その衝動を抑える事は出来なかった。
しかし、だからと言ってエレナに特別な感情があるわけでもない。
自分の周りにいるような従順な女たちには持ち合わせない雰囲気を持つエレナにただ興味を持っただけ。
所詮、能力を利用するだけの存在でしかない。
ウィルの様に深入りするつもりはない。