白銀の女神 紅の王
「そうだ。奴の背後には何かある」
確かウォルターと言ったな。
奴に関する事前の報告では金に目がない男だと報告を受けていた。
けれど実際はエレナを買った時の2倍で買い取ると言っても、エレナを手離そうとしなかった。
「分かりました。すぐに調べさせます」
短い説明でも自分の表情や声色から察する有能な側近。
その答えに満足し次にふっと不敵な笑みを浮かべる。
「それから明後日は宴を開くぞ」
「宴…ですか?」
なぜこんな時期にと言う顔だ。
「あぁ、身内だけの宴だ」
身内とはつまり現在の家臣のこと。
「明後日、実行するのですね?」
ウィルも“身内”というワードだけで理解したようだ。
「あぁ。早い方がいいだろ」
「そうですね。早く終わらせる方がエレナさんの為にもなりますし」