白銀の女神 紅の王



シルバに命じられたのは挨拶に来る者たちの心を読め…という至ってシンプルな命令。

始めはどうやって会場にいる家臣と言う家臣の心を読もうかと思案していたが、問題なかった。


なぜなら向うからやって来てくれるから。

皆シルバの片腕に抱かれている私が気になる様で、挨拶ついでに見に来るのだ。

そのお陰でなんら苦労することなく、一人一人心を読むことが出来ている。




しかし……やはり人の心を読むことは、良いことばかりではない。

否、むしろ悪いことばかりだ。



シルバを目の敵にしている者は私を妾にしたシルバを嘲笑い…

そして真にシルバを慕う者からは、私を妾にしたシルバに対する非難の声が聞こえたのだった。



“王はあんな娘を妾にして、気でも狂ったのか”と。


大抵が好奇心で私の容姿をじろじろと見て、その殆どが気味悪がり拒否する心が読みとれた。

拒否されるのには慣れていたけれど、こんなにも多くの人の心を一気に読んだのは初めての事。

しかも、欲にまみれた心の持ち主ばかりで、男たちのドロドロとした心が頭の中に流れ込み、気持ち悪い…



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