誘拐犯は私の彼氏!?
―次の日
私は朝早く、海岸をばあやと歩いていました。
「ばあやー、早くー。」
「邦人さま!
いったいどこに落とされたのですか!?」
「知らないよー、飛んでいっちゃったんだもん。
風が僕の帽子を拐っちゃった!」
朝、僕はばあやと海岸を走ってた。
さっき、風で飛ばされた帽子を探して。
たしか、この海岸沿いに飛ばされたんだけど。
探しても探しても、全然見つからない。
誕生日、お母さんにプレゼントしてもらった大切な帽子なのに。