誘拐犯は私の彼氏!?



でも、これだけ足場があれば‥‥‥。


この時の僕の考えは‥‥‥‥‥大きく、間違っていたのかもしれない。


あの時、僕は進んだんだ。


一歩、一歩。


帽子に向けて。


ただ、目の前の帽子しか見えてなかった。


ただ、お母さんのプレゼントを手放したくなかった。


あの時、僕が足元を見ていたなら。


あのもろい足場に、注意を払っていたなら。


―――ガラッ


「いやぁーっ!

邦人さまーーー!」


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