双子☆Love
「佑樹くんに言われたんだよ?梨香ちゃん。」



「分かってるよ。」



悠斗は分かりやすく顔をしかめる。




「……優介。いいの?」




正直分からなかった。悠斗は、明らかに佑樹に嫌悪感を抱いている。



その理由がイマイチ分からなかった。



「悠斗は佑樹が嫌いなんだね?」




「……好きじゃない。」



こんな顔をする悠斗は初めて見たかもしれない。



「どうして?」



僕がそう尋ねると、悠斗はしばらく黙ってしまった。


「……結花に言うなって言われてるんだけど。きっと優介も佑樹くんも気づいてないだろうからって。」



「……何?」




僕にも想像がつかなかった。




「……結花は昔、佑樹のことが好きだったんだ。」

< 108 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop