七日間ゲーム
慧side
芽依と別れてから、暗くなった道を、流行りの歌を鼻唄しながら歩いていた。
すると、一瞬、鋭い眩しさを感じて、目をつぶった。
車か?
と思いつつ、瞼を上げた。
すると、さっきより真っ暗な暗闇に自分がいた。
「何だよ、ここ………。」
夜の暗闇は、若干の明るさを感じるが、ここは違って、若干の明るさも感じない。
前が全然見えなかった。
「一体、俺に何が起こったんだ?」
と独り言を呟きながら、さっきまでの場所に戻ろうと考えて振り返る。
だが、どこに何があるか、どこが道なのかさえ分からない。
「何だよ………夢なのか」
と軽くパニック状態に陥り、キョロキョロと周りを見わたす。
すると、奥に小さな明かりが見えた。
「あそこが出口か?」
と慧はゆっくり、足で道を探りながら、前に進んだ。