夕陽

島原



・・・・・・・・・

「ふうぅ。
無事、屯所に帰ってこれた!!」

「ですねぇ。長かったようにも感じますね。」

智咲と沖田は、屯所にもどり、
荷物を片付けていた。

「っていうかぁ。
沖田さんにこの頃裸見られる事が
多いような気がするよ・・・」

はぁ、と智咲は溜息をつく。

「仕方ないじゃないですか。
丁度偶然が重なったって言うか。
本当、すいませんでした。」

「いえいえ!
こちらこそ、見たくもないものを・・・」

と智咲は言うと、自分の胸をみて
心の中で溜息をつく。

「いえいえ。そんな悪くもないですよ。」

「・・・え?
どういう意味なのぉ、それ」

智咲は顔が赤くなっているのを隠そうと
下を向く。

「え、どういう意味もこうも、
そういう意味ですけど?」

沖田がにやりと笑いながら、近くにあった
お茶を飲む。

「~っ!
ここにちゃぶ台、あれば良かったんだけど。」

「そうですよね。
ちゃぶ台投げてくるような女子、
いませんもん。普通。」

「普通じゃないもん!」

そういって智咲はそっぽ向く。



スパーーーン!!


「「?!?!」」

いきなりあけられた襖を見て、沖田と智咲は驚く。

そこにたっていたのは、原田だった。

「おかえりい!!
帰還祝いに、島原つれてってやる!だからさっさと
用意しろ!」

「ブーーーッ」

沖田が豪快にお茶を噴いた。
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