悲しみの連鎖


声の先を

急いで探す

後ろ姿

顔は見えないが

間違いない

見間違うはずがない


…亜紀…

髪が伸びていた

でも

きっと…

仕事先を見つけた

やっと…


「お疲れ様でしたぁ♪」

元気に降りてきた

「亜紀…」

「えっ…どうして?」

「会いたかったから、探した。少しでいいから時間をくれないか?」

「…わかった」


「久しぶりだね、髪が伸びたね?似合ってるよ」

「そう?…ありがとう」

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