サヨナラのその日までそばにいさせて。



「ねぇ、どこ行くの?」


手を引かれながら空良の後をついて来たけど、もうすぐチャイムが鳴るのにどこに向かって歩いてるんだろ…。



「屋上」


「屋上?」


「うん…。思いっ切り泣いていいよ」


「…っ!」


ニコッと優しく微笑む空良の表情に胸がキューと締め付けられた感覚になる。



「…屋上まで我慢出来ないかも」


「それは困ったな」


ハハッと泣き出す私の頭を優しく笑いながら撫でた。



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