サヨナラのその日までそばにいさせて。

決断-咲希side




アキの意識が戻ったのは数日後だった。


空良からの連絡で病院に駆け付けた私を待っていたのは、興奮しているアキのお母さんだった。



「太陽と別れてちょうだい!」


病院の廊下で突然放たれた言葉に、心臓がバクバクと騒ぎ出す。



「…どうしてですか?」


そう問う私に更に声を荒げる。



「分からないの!?あのコが私たちの所に戻って来ないのはあなたのせいよ!」


「……戻るって?」



「無茶して倒れることがあったら家に戻るって約束だったのよ!それなのにあなたと離れたくないからって…」


悔しそうに涙を流すアキのお母さん。



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