サヨナラのその日までそばにいさせて。



「幼なじみになんか戻りたない。咲希と別れたないって言ったら?」


「………」


困惑した表情を浮かべ、今にも泣き出しそうな咲希。



そんな表情させたいわけじゃない…。



「冗談やって…。心配すんな」


頭をポンポンと優しく触ると、小さく笑みを浮かべ、先に教室へと戻った。



次の時間、咲希が教室に戻って来ることはなかった。



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