サヨナラのその日までそばにいさせて。



「立石くんと何かあったの?」


えっ?とふくちゃんを見つめると、隣に腰をおろした。



「立石くんもさっき元気がなかったから」


「…そうですか」



「喧嘩でもしたの?」


そう尋ねるふくちゃんに首を小さく振る。



「別れたんです。私が別れたいって…」


「そう…」



「ずっとアキを幸せにしたかったんだけどな…」


「…本庄さん」


再び涙を流す私の背中をふくちゃんはずっとさすってくれた。



アキ、約束守れなくてごめんね―…



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