サヨナラのその日までそばにいさせて。



「実家に決まってるやん」


「本気か?」


「あぁ…。何か今の状態から逃げたい…」


ボソッと呟き、俺は顔を腕の中に埋めた。



「………そうか」


空良はそれ以上、何も言ってこなかった。



弱虫でも、卑怯者でも、何でもいい。



ただこれ以上、咲希の辛い笑顔なんか見たない…。



< 392 / 474 >

この作品をシェア

pagetop