サヨナラのその日までそばにいさせて。



「咲希!?学校は?」


荷物を置き、お金を取りに帰った私をお母さんがびっくりしたように追いかけてきた。



「アキが…っ」


「太陽くん?」


「…行かなきゃ……っ、アキがいなくなっちゃう」


ボロボロと溢れ出してきた涙をお母さんが優しく拭う。



感情が高ぶって何も言えない私をお母さんは抱きしめた。



「…送るわ」


お母さんは何も言わずに私と空良をアキのいるところまで送ってくれた。




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