サヨナラのその日までそばにいさせて。

アルバムの笑顔




数時間、車を走らせ病院に着いた時には日が沈み、夜を迎えていた。



黙ったまま空良についてアキの場所まで向かうと、アキのお父さんが病室前の椅子に腰掛けていた。



「おじさん」


「…来て、くれたんだね」


空良が声をかけると、おじさんは力無くほほ笑み、私達を病室の中に招き入れた。



「母さん、空良くんと咲希ちゃんが来てくれたよ」


その言葉にアキの側で無表情な顔で座っていたおばさんの顔つきが変わった。



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