ご主人様はお医者様
その日の夜勤は何事もなく終わった。
三沢さんも朝まで良く眠れたみたい。
日勤スタッフへの申し送りが終わり、帰り支度をする。
そんな私を荒木先生が呼び止めた。
「及川ちゃん、悪いけどこのレセプト医局の秘書のサヤカちゃんまで届けてくれない?」
「えー、嫌ですよ…」
「お願いっ、俺これからカンファレンスじゃん」
顔の前で両手を合わせる荒木先生に「今度何かおごってください」そう言って書類を預かった。
「じゃ、お疲れ様でした」
私はユキ先輩達に挨拶をして、エレベーターを2Fで降りる。
そして眠い目を擦りながら、外科医局へ向かった。