ご主人様はお医者様

彬は心配そうに私の顔を覗き込む。


朝から…私のこと、見ててくれたんだ。


うれしい――けど、素直になれない。



「……ただの二日酔いだよ」




そっけなくそう答えると、彬は困ったような顔で私を見た。




「……学会のこと、黙ってて悪かった」


「……別に、だって仕事でしょ?もういい?私、戻らなきゃ!」


「そうか……悪かった」



そういうと、彬はするりと掴んだ腕を離して病室を出て行ってしまった。




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