ご主人様はお医者様
「彼女......そうだね、僕にとっては本気の恋愛だった……」
それから沢木さんは、小さく笑うと私をさらに抱きしめる。
私は身動きもできないまま、沢木さんの話を聞いていた。
「身分が違いすぎた。年齢も……」
静かな沢木さんの声が耳に響く。
泣き出しそうな声――…。
私は思わず沢木さんの背中に腕を回し、こう呟いた。
「……でも、好きなら関係ないと思います」
「そう、僕もそう思ってた……でも、彼女は今別の人を追いかけているよ」