ご主人様はお医者様


「……彬は酷くなんかじゃありません!!

何も知らないでそんなこと言わないでください!!」



思わず強い口調で言い返してしまった。


沢木さんはハッとしたように私を見つめている。


気まずい・・・


私はバックを持って立ち上がる。



「ごめんなさいっ、私今日は帰ります」



深々と頭を下げるとカラオケボックスを飛び出した。



その時、


私は気づけなかったんだ。

どうして沢木さんが彬を敵視するのかを・・・




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