逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
☆琉生side☆
どこに行ったんだろう……?
休み時間、教室に戻ろうと廊下を歩いていると、前からくぼっちが駆け寄ってきて俺の肩を抱く。
「橘、どこ行ってたんだよ?」
「……それ聞く?」
「聞く聞くぅ~!……なんつってな。どーせおまえ、咲下のこと探しにいってたんだろ?」
「……わかってんなら聞くなよ」
「照れてるぅ~かぁわいい~」
くぼっちが人差し指で俺の頬をツンツンしてくる。
完全に楽しんでるな。
「マジでぶっとばすよ?」
俺が目を細めて言うと、くぼっちはニコッと笑った。
「てっきり咲下と一緒にいるんだと思ってたけど違ったんだな。咲下、教室にいねぇよ?」
「え?戻ってるかと思ってた。どこ行ったんだろ……咲下がいそうなところ探したけど見つかんなかったし」
もうすぐ休み時間、終わるのに。
「なぁ、橘。休み時間に咲下がちょっと教室にいないだけで、そんなに心配か?」
「……悪かったな」
「まぁ、母親が死んで心配な気持ちもわかるけどさ。そんなに咲下いまも不安定なの?」
「なんかわかんねーけど、俺が不安なんだよ……」
くぼっちは首を傾げて俺を見つめる。
「そばにいないと、どっかいなくなっちゃいそうな気がして……」