逢いたい夜は、涙星に君を想うから。


「くぼっちは、咲下が俺のこと好きって思う?」



そんなはずない。



咲下は俺のこと、ただのクラスメートだとしか思ってないよ。



「橘のこと好きかどうか……それはさぁ、咲下にちゃんと聞いてみないと俺にもわかんないけどさ。でも可能性はゼロじゃないだろ」



「あんな悲しいことがあったばっかりだし、いまはただ……咲下のそばにいたい」



「橘……」



「咲下に振られたら、いまみたいに咲下のそばにいられなくなるかもしんない。それが一番つらい」



俺の気持ちを伝えて、咲下に避けられたら……?



ただでさえ何も出来ない自分がムカつくのに。



そばにいることさえ出来なくなるなんて、そんなの嫌だ。



「よしよし……わかった、おまえの気持ちは、よーくわかったよ」



咲下にとって。



友達でも、ただのクラスメートでも、かまわない。



いまはただ、咲下のそばにいたい。



「あのさぁ、あいつらも言ってたけど……咲下だけじゃなくて、そばにいるおまえまで元気なく見えるよ」



「俺は元気だけど」



「元気なフリだろ?それくらい俺にも、あいつらにもわかるって」



「……どうすればいいか、わかんなくてさ」



「なにが?」



「……なんでもない」



「あんま悩みすぎんなよ」



「ん……さんきゅ」
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