逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
「今日からよろしくな!凜っ」
陽太くんはあたしに手を差し出す。
彼はあたしの過去を知らない。
過去は関係なくて、今のあたしを見てる……。
あたしが動けずに、彼の手を見つめていると、
「握手や。俺のこの手の立場どーしてくれるん?」
そう言って微笑んだ彼は、あたしの手を取る。
「ふふっ、ごめん。よろしくね」
ぎゅっと握手を交わした。
骨張った大きな手。
橘くんじゃない男の子の手を握った――。
このときはまだ
彼があたしにとって
どんな存在になるかなんて考えもしなかった。
彼はいつだって
明るくて
真っ直ぐで
笑顔が眩しくて
名前のイメージにピッタリな
太陽みたいな人だった。
夜を生きる星は
太陽に憧れる。
そして、消えてゆく。
同じ世界では決して、生きてなどいけない――。