逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
「陽太くんは、後ろ向きなことを考えるくらいなら、前向きなことを考えるってそう言ったよね?」
「言うたよ」
「もし……陽太くんがつらい過去を抱えてたら、どうやって前向きに考える?」
あたしは陽太くんの顔を見つめる。
「つらい過去?うーん。俺にはそんな過去ないけんなぁ。あったんかなぁ?楽しかったことしか覚えとらんけん」
あたしは微笑む。
「そっか。陽太くんらしいね」
陽太くんの過去は、楽しい思い出で埋め尽くされてるんだね。
昨日、過去は気にしないと言った陽太くんは、
あたしにどんな過去があるのか、やっぱり聞こうとしなかった。
でも彼は、あたしの頭をポンポンと優しく叩く……。
「つらい過去は……忘れるんやなくて、その過去を誰かのために使えばええんやない?」
つらい過去は
忘れるんじゃなくて
その過去を
誰かのために使う……?
「優しさって、そうゆうところから生まれるんやろーなって俺は思うとる」
「どういうこと……?」
「そこは、凜が考えるべきことやな」
そう言って陽太くんは、いつもの明るい笑顔を見せた。