左手のエース
「ねぇ亜耶ぁ…。」




昼休みのチャイムが鳴り終わってから、机にうつぶせ気味で亜耶を呼ぶ。



「なに?」



ざわめく教室の中で、
亜耶は鏡でメイクを確認している。






「……人間関係ってこんなに難しかったっけ?」




亜耶は顔ごとあたしの方を見て、
どーかしたの?と目を細めて見せた。







あの晶先輩の発言から、
早紀先輩にはずっと避けられていた。







早紀先輩を気にしていることは、あまり顔に出さないようにしていたけど、

いつもと様子が違う私達のことを、周りも心配し始めている。





今、バレー部の雰囲気を崩すわけにはいかないのに…。




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