左手のエース
「その早紀って先輩、子供じゃない?ほっとけばいいじゃん。」




「うーん、なんて言うか…

本当はいい先輩なんだよね。


誰にでも優しくて、1年の仕事も手伝ってくれるし、自分から悪い空気をつくる人じゃないの。」




「……そんな先輩だから、余計に苦しいわけだ?」





あたしは静かに頷いた。






早紀先輩は、

引退試合になるかもしれない試合で
毎日、一緒に部活してきた仲間と
第一線で戦えない…




「…早紀先輩の気持ち、少しはわかる。」




あたしは深く長いため息を吐いて、話を続けた。






「あたしは勝ちに行くつもりだったけど、ホントにそれでいいのかなって思う。」




亜耶は、どーゆうこと?と
更に目を細める。

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