左手のエース
「もしも負けて、引退試合になるなら…

先輩が自分のプレーで結果出してるわけじゃないから、

そのまま卒業するには悔しいんじゃないかなと思って。」






「だからって今更どうしようもないよね?

舞が決めたわけじゃないし、

ポジション譲ったとこで、
早紀先輩のプライド傷つけるだけだし…」





「…うん。」



どれだけ改善策を考えても、
色んな葛藤を巡り巡って
話はいつも振り出しに戻る。







お弁当を広げながら、何かいい手はないかなぁ…?と考えてくれていた亜耶が、
ふいに「あっ」と声を出した。




「なに?亜耶」




亜耶が教室の入口の方を指さした。



入口の方に目を向けると、あたしと目が合って、
にっこり微笑む晶先輩の姿が見えた。


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