左手のエース
「ラッキー♪
バレー部練習試合やってる」





南高についたあたしは、
南高生の視線が痛くて、

帰ろうとするリョウに頼み込んで、体育館の裏まで着いてきてもらっていた。





バレー部員の声は
どの部よりも勝って
体育館に響き渡る。







「…あの背番号4、
キャプテンかな?

攻撃が力強い…
あんなに力いっぱいアタック打って
スタミナ持つのかな…」


あたしは体育館の窓を
覗きこみながら呟く。






アタッカーは直接的に
あたしがマークする敵になる。





「ライトは2年藤澤れい(フジサワ レイ)か…。

フェイントには気をつけなきゃ…」





藤澤れいは中学のバレー部の先輩だ。

中学の時はキャプテンをしていた。



背も高く、万能な選手。
さりげないフェイントを
仕掛けることが多かった。






「強豪の南っつーけど

部員自体は少ねぇな」



さっきまでイライラして
口数が減っていたリョウが

いつの間にかあたしの隣でバレー部を見ていた。





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